長く続けていたい薬剤師の仕事

ベンチに座る老夫婦

薬剤師=ゴールではない

私は現在調剤薬局の薬剤師として働いています。大学時代は薬剤師になることが夢だったので、そこを目指してひたすら突っ走ってきました。調剤薬局で働くことが決まり、浮かれていた私に対し、両親から言われたことが今でも胸に残っています。「薬剤師になるのはあくまでスタート地点。そこから何をしたいかが大切だよ」と言ってくれました。ただ、当時その言葉を言われてもなかなかピンと来なかったのです。

でも今40代手前になり、両親の言ったことがようやく分かるようになりました。20~30代と若手の子と働いていくうちに「このままで良いのかな?」と思うようになってきたからです。今働いている調剤薬局は、働いている人も皆優しく、とても過ごしやすい環境です。人間関係が良好な職場で過ごすほうが、気持ちも含め、収入も安定して過ごせるでしょう。ただ、薬剤師として活躍できる場はごまんとあります。安定志向は良いことではありますが、自分で自分のチャンスをつぶしているかもしれない…と思い、今認定薬剤師の研修を受けています。

認定薬剤師について

認定薬剤師とは、薬剤師であることが条件のもと、一定期間内に所定の単位を修得し、研修認定薬剤師制度のもとで認定を受けた人のことです。
基本的に、薬剤師は一度国家試験に通れば更新の必要がありません。ですが、医学や薬学は日々研究が進んでいます。その情報を業務に活かすには必要な専門知識を学ぶ必要があります。
認定薬剤師の資格を習得することで、薬剤師としてのやりがいをより感じられるでしょう。そこで培った知識を業務で活かすことによって、年収アップも期待できます。新たな環境で薬剤師としての道を切り開きたいという場合も、認定薬剤師であれば採用の可能性はグンと高まります。

さまざまな種類がある

認定薬剤師といっても、さまざまな種類があります。種類によって認定機関や活躍できる場、資格の取得条件が異なります。ちなみに、私が目指しているのは「プライマリ・ケア認定薬剤師」です。高齢化が進む日本において、介護業界には人手が必要です。私も医師や看護師さんとともに、患者さんに最適な医療を届けたいなと思うようになりました。

認定薬剤師になるには、資格申請に必要な薬剤師研修手帳を入手することから始まります。公益財団法人日本薬剤師研修センターの公式サイトから申し込むか、FAXもしくは郵送で申し込んでください。手帳を入手したら、認定対象の研修プログラムに参加する必要があります。年齢制限や単位取得数は認定団体の規約によって異なるため、事前に必ずチェックしましょう。

この資格を取得したら、次はケアマネージャーの資格を考えています。薬剤師の知識も踏まえながら、適切なサービスを提供するのが今の目標です。