「FACTFULNESS」を読んで考えさせられたこと

「FACTFULNESS」とは何なのか

突然ですが、「FUCTFULNESS」という本をご存知でしょうか。
公共衛生学者であるハンス・ロスリング氏が息子夫婦と共に書き上げた著書です。

サブタイトルに「10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」とあります。
私たち人類の多くが勘違いしているであろう世界に対する思い込みを、実際のデータと照らし合わせながら覆していく内容なのです。

たとえばニュースを見ていて、子供が犠牲になる事件が多いなと感じたとします。
でもこの感覚は正しいのだろうか、そう思うことの重要性がこの著作には書かれているのです。

この著作の中でロスリング氏は、この本にあるデータはあなたを癒す・この本から学べることはあなたの心を穏やかにすると述べています。
癒されるデータとはどんなものか、気になりませんか?

「FACTFULNESS」を読んだ感想

データが重要ということで、グラフや数字ばかりが並んだ本なのかなと思われそうですが、そんなこともないです。
数学的なものが苦手という人にも、非常に読みやすい内容になっていました。

いかに目の前にある情報だけが真実と思い込んでいたかを思い知らされ、世界や人々が豊かになっていることを数字によって証明して見せられました。
著書の冒頭にある、世界についての13のクイズも非常に興味深かったです。

クイズは三択問題なので、たとえばチンパンジーに答えを選ばせても正答率は1/3。
つまり12問中4つは正解すると考えられます。
対して人間の平均正答数はたったの2問です。
「世界を知らない」チンパンジー以上に、私たちは世界のことを知らないことになります。

この事実を受け入れ、自分の思い込みに反省するばかりです。
それと同時にデータから明らかになったポジティブな情報には、なんだか元気付けられていました。

世界を誤って捉える10の本能

私たちが誤った認識で世界を捉えてしまう原因は以下のような本能にあるそうです。
分断本能
ネガティブ本能
直線本能
恐怖本能
過大視本能
パターン化本能
宿命本能
単純化本能
犯人探し本能
焦り本能

本能の種類もいろいろあるのですね。
多くの本能や直感に惑わされず、データ、つまり事実を事実として捉えることが「ファクトフルネス」です。
また、大切なことは真実を歪めず、勇気を持って正しい答えを主張すること、と著作で語られています。

FACTFULNESSを知った上で実践したいこと

私たちが考える世界の姿は、もしかしたら一部を切り取って拡大解釈されたものかもしれません。
ですから「私たちは今本当に辛い世の中を生きている」と思っても、その状況には別の側面も存在するかもしれないと考えられるのです。

広く客観的に物事を考えると、ちょっと自分がポジティブになれる気がします。
どんよりしたニュースが多い昨今、気分が落ち込みそうになった時は「これは正しい情報なのか」と考えてみたいと思います。